ロジカルラブとは？恋愛結婚との違いやメリットについて

「結婚したいけれど、本当にこの人でいいのかな？」「好きだけで結婚して、ずっと幸せでいられるのかな？」――そんな風に悩んだことはありませんか？

恋愛感情って本当に素敵なものですよね。胸がドキドキして、相手のことばかり考えて、一緒にいるだけで幸せ。でも同時に、「この感覚だけで、50年、60年と続く結婚生活を支えられるんだろうか」という不安も、どこかにあるのではないでしょうか。

2025年12月17日、NHKの朝の人気番組「あさイチ」で、「ロジカルラブ」という新しい結婚の考え方が紹介されました。番組では、結婚相談所で出会った27歳の男性と30歳の女性が、「最初はドキドキしなかったけど、だんだん好きになった」というお話が取り上げられて、多くの方の共感を呼んだんです。

この記事では、そんな「ロジカルラブ」についてお伝えしていきます。

ロジカルラブが注目される背景とは
ロジカルラブとは？
ロジカルラブのメリットとデメリット
ロジカルラブを実践する5つのステップ
まとめ:あなたに合った結婚観を選ぼう

ロジカルラブが注目される背景とは

「ロジカルラブ」という言葉は、2025年2月頃からじわじわと注目され始め、12月17日のNHK「あさイチ」放送で一気に話題になりました。Google検索では約100万件もの結果が表示されるほどです。

この注目の背景には、3つの大きな変化があります。

１．恋愛する人が減っている：20代男性の約60%、女性の約50%が交際経験なし（2023年）

→「恋愛が苦手でも大丈夫」という新しい選択肢が必要

２．離婚する夫婦が増えている：日本の離婚率は約35%

→「好き」だけでは続かないこともある

３．人生が長くなった：平均寿命が延びて、結婚生活が50年以上に

→長い人生を一緒に歩むパートナー選びが大切

こういった現実を前に、「恋愛感情だけじゃなくて、もう少し冷静に考えてもいいんじゃないかな」と感じる人が増えているんですね。

ロジカルラブとは？

「ロジカルラブ」について、まずは正式な定義から見てみましょう。

ロジカルラブ・イデオロギーとは、「結婚生活を大切に考えて、お互いの生活の質（QOL）を高めていく、理にかなったパートナーシップ」のことです。今までの「好きになってから相手を知る」じゃなくて、「相手をよく知ってから好きになる」という順番を大事にする考え方なんです。[出典] ナレソメ総研「ロジカルラブ・イデオロギー（合理的恋愛観）とは？」

簡単に言うと「まず相手のことをちゃんと知って、それから好きになっていこう」という考え方です。おじいちゃん、おばあちゃんの世代の「お見合い結婚」に近いけど、今の時代に合わせて、データやツールも使いながら、もっとスマートに、もっと自分らしく進められるのが「ロジカルラブ」なんですね。

「相手を知る」方法には、性格診断やテストを使ったり、3ヶ月程度のお試し期間を作ったり、第三者のアドバイスを聞いたりします。こういうプロセスを通じて、「この人と暮らしていけそう」という確信を持ってから、感情を育てていくんです。

ロジカルラブにおけるQOL（生活の質）は、経済的安定、生活リズムの適合、価値観の一致、精神的安心、長期的ビジョンの共有といった要素でできています。こういった現実的なことを結婚前にすり合わせることで、「結婚してから『えっ、そうだったの！？』っていうビックリ」を減らせるんです。

ロジカルラブのメリットとデメリット

ここまで読んで、「ロマンティック・ラブって、ちょっと大変そうだな」って思ったかもしれません。でも、だからといって、「じゃあロジカルラブが完璧！」っていうわけじゃないんです。ロジカルラブにも、良いところと、ちょっと気になるところがあります。

メリット:長期的な安定と現実的準備

ロジカルラブの一番の良さは、「結婚してから『えっ、そうだったの！？』っていうビックリが少ない」ことです。事前に相手の価値観や生活習慣を知ることで、結婚後のギャップを最小限にできます。

感情の波に振り回されず、冷静な判断で関係を続けていけることも大きな利点です。お見合い結婚の離婚率が10%未満なのは、現実的な条件を事前にすり合わせることで、長期的に安定した満足度の高い関係を築きやすいからなんですね。

また、「恋愛が得意じゃない」「積極的にアプローチするのが苦手」という人でも、データやカウンセラーのサポートを活用して、自分に合ったパートナーと出会える可能性が高まります。

デメリット:感情面のリスク

ロジカルラブの一番のデメリットは、やっぱり「最初のドキドキが少ない」ことかもしれません。「好き！」という感情が先行しないから、恋愛初期の胸がキュンとする、あのドキドキ感は薄くなります。

ただ、このデメリットは「時間をかけて感情を育てる」ことで緩和できます。お見合い結婚のカップルの多くが、結婚後の数ヶ月から数年をかけて「この人と結婚して良かった」という深い愛情を育んでいます。

また、周りから「打算的だね」「冷たい人だね」って見られちゃうかも、という不安もあります。でも、「感情も大事だけど、長く幸せに暮らすために、現実もちゃんと見ておきたいんだ」って丁寧に説明すれば、きっと分かってもらえます。

データや診断も便利だけど、「本当の相性」は数字だけじゃ測れない部分もあります。このデメリットへの対処法は、「お試し期間を長めに取る」こと。実際に時間を過ごして、「この人となら大丈夫」って感じられるかどうかを確認することが大切です。

ロジカルラブは「恋愛を諦める」ことではない

ここで、一つ大切なことをお伝えしたいんです。ロジカルラブは、決して「恋愛を諦めよう」とか「好きにならなくていい」って言っているわけじゃありません。むしろ、「『好き』っていう感情の育て方を、ちょっと変えてみよう」っていう提案なんです。

従来は「好きになってから相手を知る」でした。でもロジカルラブは「相手を知ってから好きになる」。順番が逆なだけなんです。お見合い結婚で「最初は普通だったけど、数ヶ月して『あれ、好きになってる』って気づいた」というケースはたくさんあります。

ロジカルラブを実践する5つのステップ

「ロジカルラブ、なんとなく分かってきたかも」――そう思ってくださったなら嬉しいです。ここからは、今日から始められる具体的な5つのステップをご紹介します。

ステップ1:結婚の目的とパートナー像を明確化

まずは、あなた自身が「結婚に何を求めているのか」「どんな人と人生を歩みたいのか」を、はっきりさせることから始めます。

5年後、10年後のキャリア目標、住みたい場所、子どもの希望、金銭感覚、趣味やライフスタイルなど、自分の人生設計を書き出してみましょう。そして、パートナーに求める条件を3つのレベルに分けます。

✓　MUST（これは絶対！）: 金銭感覚が合う、子どもを希望している、タバコを吸わない
✓　WANT（できれば欲しい）: 共通の趣味がある、穏やかな性格、家事を分担してくれる
✓　NICE TO HAVE（あればなお良し）: 年収が高い、高学歴、見た目がタイプ

この優先順位をつけることで、「完璧な理想の人」を待ち続けるのではなく、「MUST条件を満たす現実的な人」を見つけやすくなります。

ステップ2:相性診断ツールとデータの活用

自分のことが分かったら、次は「客観的なツール」を使ってみましょう。MBTI性格診断やアタッチメントスタイル診断などを使うことで、相性の良し悪しを事前に予測できます。

結婚相談所では、最新のAIを使ったマッチングシステムがあり、年齢や年収だけでなく、価値観、ライフスタイル、性格傾向なども総合的に分析して、相性の良い相手を提案してくれます。

ステップ3:「お試し交際期間」の設定

データで「相性良さそう」って分かっても、実際に時間を過ごさないと、本当の相性は分かりません。お金の感覚、生活のリズム、大事にしてること、話し方・喧嘩の仕方、将来のイメージなどをチェックしてみましょう。これらをチェックして「大きなズレはないな」と思えたら、次のステップへ。早めに判断することで、お互いの時間を無駄にしません。尚、結婚相談所での交際期間に同棲ができないため、会話やデートの中で見極めていきましょう。

ステップ4:第三者視点(カウンセラー・友人)の活用

自分だけだと、どうしても「好き」という気持ちで相手のことが見えなくなったりします。結婚相談所のカウンセラーさんや、あなたのことをよく知っている信頼できる友達に、「客観的に見て、どう思う？」って聞いてみましょう。

第三者の冷静な目は、あなたが見落としている大事なポイントを教えてくれるかもしれません。

ステップ5:感情と理性のバランスを取る

最後のステップは、「焦らないこと」です。ロジカルラブでは、最初から「ドキドキ」しないかもしれません。でも、それで「失敗した」って思わないでください。

お見合い結婚のカップルの多くが、結婚後の半年から1年をかけて、「あれ、気づいたらこの人のこと、好きになってた」という感情を育んでいます。一緒に暮らして、相手の優しさや誠実さを知って、それが尊敬になって、信頼になって、最後には愛情になる。時間をかけて、ゆっくり感情を育てていく。それも、素敵な愛の形ですよね。