人生をやり直したい30代、新たな仕事にチャレンジ

30代になるとキャリアをある程度積み重ねてきたこと、結婚や子育てが始まるなどといったことから「自分の思い描いていた人生とは違う」「人生をやり直したい」と思っている人は少なくありません。人生をやり直したいと思うタイミングは人により様々ですが、どのようにすれば人生をやり直すことができるのでしょうか。

 

今回は30代が人生をやり直したいと感じる瞬間とやり直す為にするべきことについて紹介していきます。

人生をやり直したいと感じる瞬間とは？

30代はどのようなときに人生をやり直したくなるのでしょうか。まずは人生をやり直したいと感じがちな瞬間について７つ紹介します。

今後の人生のキャリアが見えなくなってきた時

今後の人生で送っていきたいと思えるキャリアが見通せなくなってきたときに人生をやり直したいと感じる人がいます。

30代となると会社でもそれなりに経験を積み重ねて少しずつ責任の大きな仕事を任せられることも増えてきます。今後を見据えてこれまでの仕事ぶりが自分の思い描いたとおりになっているのか、これからは自分の思うキャリアを歩んで行けるかを考え始める人も多いでしょう。ここで今後のキャリアが不透明になっていると仕事に対するモチベーションが低下したり、このまま仕事を続けていった先の将来が漠然とした不安に包まれることがあります。

同年代が多く在籍する大きな会社に勤めている人であれば、周囲の同年代が昇進していく中で自分だけ昇進することなく取り残されていると感じると自分の職能や適正に不安を感じてしまい、他のキャリアを探したくなる人もいるでしょう。

入社以降長く同じ業務を続けている人であれば業務に新鮮味がなくなり単調な日々と感じる事があるかもしれません。新しいことに挑戦できないためスキルアップを感じることができず、将来に向けて他の業務を経験したいと思う人も存在します。

この他にも上司が代わってしまった、部署が異動になった、転勤を命じられたなどといったことにストレスを感じることで仕事に意欲が持てなくなる、会社への思いが無くなるといったことから別のキャリアを考え始める人も居るでしょう。

一般的に転職は年齢が若いほど求人も多いため、30代で自分のキャリアを考えた結果として人生をやり直そうと感じるのです。

人間関係にネガティブな変化が発生した時

人間関係にネガティブな変化が発生したとき、人生のやり直しを考える人もいます。

多くの人は人間関係の中で生きています。そのため人間関係が良好であれば安心感や幸福感を感じることができる一方で、ネガティブな変化が発生してしまったときにはストレスや孤独感から人生をやり直したいと思い始めることがあります。

ネガティブな変化としては相手との関係性が悪くなってしまうこと、相手が亡くなってしまうといったことが考えられます。

恋人との関係性が悪くなり別れることになった際には孤独感を感じることや自己肯定感が下がることがあるでしょう。職場での人間関係が悪化してしまうと仕事が嫌になることや自分の能力が正当に評価されなくなる不安があります。家族や親しい人が亡くなってしまうと自分の味方をしてくれる人を失ったことによる孤独感を感じることもあります。

このように人間関係のネガティブな変化を払拭するため、新たな人間関係を求めて人生をやり直そうと考えることがあるのです。

健康面での不安を感じ始めた時

健康面での不安を感じたときに人生をやり直すことを考える人もいます。

特に30代は体力や健康面で20代までと違うことを感じ始める時期です。20代までの無理が祟り健康面に不安が現れ始める人も多く、健康に対する意識も高まってきます。

健康を気にすることからこれまでの仕事中心の生活から自分の人生や家族を中心に考えるようになる人がいれば、健康問題はストレスによって発生することも多いことからストレスを溜め込まない環境を求めて転職に踏み切る人も出てきます。人生が限りあるものであることを再認識した結果、先延ばしにしてしまっていた本当にやりたいことに向けて挑戦し始める人も出てくるでしょう。

経済面での不安を感じ始めた時

経済面での不安を感じると人生をやり直すことを考える人がいます。

経済的な不安は将来の不安に直結します。特に30代は結婚、子育て、マイホームの購入など20代には発生しなかった出費が多くなる年齢です。また新卒時代には大きく変わらなかった同年代の年収も少しずつ開きが大きくなってくる年代でもあります。

今後の人生設計を考えると今の収入では足りない、マイホーム購入でローンを組むと生活水準を維持できない、子どもに不自由な生活をさせたくないなどお金に対する不安が大きくなればなるほど今より高い収入を求めてスキルアップや転職、副業に取り組む人も多くなります。

今のままの収入では思い描いた人生を送ることが難しいことから、様々な方法により収入アップをすることで人生をやり直そうとするのです。

自己評価が低くなっている時

他人と自分を比較したときに自分に対する評価が低くなっているときも人生をやり直したいと考えがちです。

他人と比較して自己評価が低いと自分に対して自信を持てなくなったり、自分の成長を感じられない、自分自身に劣等感を感じるといったことがあります。このような状態から自己肯定感を取り戻すためにも自分よりも優れた人が多いと感じてしまう現在の環境を変え、新しい環境で人生をやり直したいと考えてしまうのです。

失敗や挫折といった経験から自己肯定感が低くなる人も存在します。失敗や挫折といった経験は悪いことではないのですが、回数が積み重なっていくほどに「自分には向いていないのではないか」といったことを考えてしまう結果、新しい環境でやり直したいと考えます。

30代となると職場での経験年数は同じ程度でも昇進する人やその機会に恵まれない人、思い描いたキャリアを歩めてないと感じる人が出てきます。このような人ほど自己評価が低くなりがちであるため、結果的に人生をやり直したいと考えるのです。

新しいことに興味を持った時

新しいことに興味を持った時に人生をやり直したいと感じる人も居るでしょう。

30代になるとこれまでの人生経験を踏まえて新しいことにチャレンジしたいと考える人、仕事をしていく中で自信を持ったため独立して仕事をしたいと思う人、ビジネスアイデアが浮かんだことから起業する人、子どもが生まれて仕事よりも家庭に集中するようになる人、人間関係が広がっていく中で新しい世界に惹かれる人など様々なことに興味を持つようになります。

このような人はこれまでの生活では興味を持っていなかったことに惹かれているため、今までの生活習慣から離れ、人生をやり直すように新しいことに集中する人が居るのです。

社会の変化に取り残されていると感じた時

30代になると社会の変化に取り残されていると感じてしまい、人生をやり直したいと考える人がいます。

若いときは新しい情報を次々に取り込むことができる、新しいデジタルツールに対して抵抗感なく使用していく、機械の使い方をすぐに記憶することができる、新しいことを簡単に覚えることがといったことが普通にこなせますが、30代になるとこのような社会の急速な変化や新しい情報についていくことが少しずつ難しくなります。特にデジタルツールは仕事で使用することも多く、この変化にどれだけ対応できるかで職場内の評価に影響することもあるでしょう。この変化についていくことが難しい時に人生をやり直したいと感じる人は少なくありません。

また20代の頃は良いと思って選択した仕事でも技術革新により自分の仕事が斜陽産業となる場合があります。反対に当時は存在しなかった産業が生まれることや、急成長を迎える産業や業界が出てくることがあります。このような場合、これまでの仕事を続けていても経済成長に取り残されるのではないかと感じ別の仕事で人生をやり直したいと考える人もいます。

30代で人生をやり直す方法とは？

ここからは30代で人生をやり直す方法について、特に効果が大きいものについて３つ紹介します。

時間の使い方を見直す

人生をやり直すために時間の使い方を見直すのは効果的です。

30代で人生をやり直そうとするとき多くの人は転職することを考えます。転職するためには必要なスキルを習得する、日々忙しい中でも企業の選考に挑むなどこれまでにない時間の使い方をする必要があります。そしてその時間を捻出するためには時間の使い方を見直すことが必要なのです。

時間の使い方を見直すためにはタイムマネジメントアプリなどを活用することで効率的な時間の使い方を提案してもらう、毎日の時間の使い方を見直すといったことが有効です。

ファイナンシャルプランを作成する

ファイナンシャルプランを作成することも非常に有効です。

ファイナンシャルプランとは、現在の家庭の財務状態や将来に必要になると思われるお金などを元にして資産の管理や運用を行うための計画です。これを確実に行うことで経済的な不安を払拭することや金銭的な目標の達成、効率的な資産運用を行うことができます。

経済的な不安から人生をやり直したいと思っている場合、ファイナンシャルプランを作成することで不安がなくなることもあるでしょう。

先入観や固定観念に囚われない

先入観や固定観念に囚われないことも大切です。

30代になるとそれまでの人生で体験してきたことから物事を先入観を持って受け止めてしまうことや固定観念にとらわれてしまうことが多くなります。人生をやり直すためには新しいことに挑戦することが必要になることがありますが、先入観や固定観念はこれを邪魔してしまうため、人生をやり直そうとする場合は先入観や固定観念に囚われないことが大切です。

30代で人生をやり直す為にまずやるべきこととは？

ここからは30代が人生をやり直す為にまず始めたほうが良いことについて６つ紹介していきます。

自己分析をする

30代で人生をやり直すには自己分析をすることが必要になります。

これまでの人生を振り返って自己分析をすることで自分自身の強みや弱み、大切にしたい価値観や興味があること、好きなことを知ることができます。

人生をやり直す場合、やり直した後にどのような人生にしていきたいかを考えておく必要があります。自己分析をしておくことであなたが本当に好きなことや得意なこと、やりたいことを把握することができるため、やり直した先で再度人生をやり直したくなってしまわないようにするためにも非常に重要です。

新しいスキルの習得をする

新しいスキルの習得をすることも30代で人生をやり直す為には必要です。

特に転職により人生をやり直したいと考えている人はスキルを所有していることで、あなたの持っている能力が社会的にも認められるレベルに達していると証明することができます。未経験の業種に転職するためにスキルを取得したということであれば、新しいことについても勉強していく意欲があること、本当に業界に興味があるということを示すことにも繋がるでしょう。希望する職業によっては特定の資格を持っていなければ働くことができないことすらあります。

目標を設定する

目標をしっかりと設定することも人生をやり直す為には必要です。

人生をやり直せたと思える姿になるためにいつまでに何が必要なのか。行動を起こす前に目標を立てておくことでモチベーションが向上する、目標達成までに必要な時間やすべきことが分かるといったメリットがあります。

人間関係を広げる

人間関係を広げておくことも人生をやり直す際には有効です。

人間関係を広げることで新しい出会いがあります。ここで新しい情報を得ることができたり、自分の目標とできる人に会ってアドバイスを貰うといったことができます。

ただし、交流イベントは情報商材やネットワークビジネスなどを販売している業者が紛れ込んでいる場合があります。参加する場合は相手がどれだけ信頼できるのかをしっかり確認することも大切です。

新しいことを始めてみる

新しいことを始めてみることも人生をやり直す為には良いことです。

新しいことを始めると新しい出会いに繋がり、人間関係の拡大に繋がることがあります。現在は興味を持てることが見つかっていない状態でも新しいことを始めることで自分が好きなことや得意なことを見つけることができる場合があります。新しく見つけた好きなことや得意なことがビジネスに繋がる人も居るでしょう。

自分になにが向いているか分からない、人生をやり直したいけどなりたいものが見つからないという人ほど新しいことにチャレンジすることが大切です。

専門家からのアドバイスを受ける

専門家から適切なアドバイスを受けることも人生をやり直す為には有効です。

30代が人生をやり直したいと考えた時、多くの人は転職や起業など仕事に関係する部分を変えようとします。この時にあなたの選択しようとしていることが間違っていないか第三者にチェックしてもらうことで、選択を誤ってしまう可能性を下げることができます。

キャリアコンサルタントや転職エージェントなど、職業選びの際にはアドバイスを受けることができる専門家が多くいますのであなたにあった人に人生の選択をサポートしてもらうことで後悔のない選択をできるようになるでしょう。

30代での転職、新たな仕事にチャレンジするためには？

ここからは30代で新しい仕事へ転職するために「30代で人生をやり直す為にまずやるべきこと」に加えて必要なことを５つ紹介します。

これまでの経験や職務経歴の見直し

転職活動を始める前に自分自身の経験と今までに行ってきた職務の見直しをしましょう。

転職活動では履歴書や職務経歴書を企業に提出して書類選考が行われ、これが通過して面接といった流れが一般的です。新しい仕事に挑戦したいからこれまでの経歴は関係ないと考えがちですが、書類選考を通過できなければ転職するどころか面接に進むことも難しくなってしまいます。

履歴書や職務経歴書に記載する内容についてはしっかりと見直す場合と見直さない場合を比べた際、企業側にあなたが魅力的に映るのはしっかりと記載内容を見直した場合でしょう。

書類選考であなたという人間を効果的にアピールするためにもこれまでの経験や職務経歴は事前に見直すことが重要です。

転職に必要な情報収集

転職に必要な情報をしっかり集めておくことで転職活動を有利に進めることができます。

転職したい業界が決まっていない場合は、色々な業界の情報を集めることで現在成長中で将来性のある業界、給料の高い業界、不況に強い業界など業界ごとの特性をを知ることができるため、転職先の業界を選ぶ参考になります。

転職したい業界が決まっている場合は、業界内でも複数の会社が存在するためそれぞれの会社の特長や強みを知ることができます。同じ業界で似たサービスを提供している会社でも休日や給与、福利厚生、残業時間、有給休暇消化率、離職率など働くうえで気になる部分で違いがあるため転職した後に「会社選びを間違えた」といったことを防ぐためにも会社の比較はしっかりと行いましょう。面接時に「同業他社ではなく弊社を選んだ理由は」といった質問も多いため、事前に業界内の会社を調べておくことでスムーズに回答することができるというメリットもあります。

転職したい会社が決まっている場合は、目標とする会社の情報を集めることで面接時に聞かれがちな志望動機を明確に回答できること、本当にその会社で後悔しないかを確認できます。また求人を大々的には出していない企業でも会社HP内で求人広告を掲載している場合もあります。

いずれの場合でも志望したい業界、会社が明確になることや 転職後に後悔する可能性が減るといったメリットがありますので、転職前に必要な情報はしっかりと集めておくようにしましょう。

ポートフォリオの作成

クリエイター職種への転職を目指す場合はポートフォリオの作成をしておきましょう。

クリエイター職種とはグラフィックデザイナーやwebデザイナー、イラストレーター、コピーライターなど創造的なことを行う職種のことです。このような職種に転職を目指す場合は過去の実績（作品）を示すものとしてポートフォリオの提出を求められることがあります。ポートフォリオの提出を受けることで企業はあなたのこれまでの経験と能力を知ることができます。

完全未経験からの転職であれば転職活動と並行してポートフォリオとして示せるものを作成することで、未経験でも勉強しているということを示すこともできます。

転職エージェントの活用

転職エージェントの活用をすることで転職活動をスムーズに進めることができます。

履歴書や職務経歴書について添削やアドバイスを受けること、模擬面接などで面接対策をしてくれること、選考がうまくいかなかった場合に改善するべきポイント、求人の動向、企業との年収交渉など転職エージェントはあなたの転職活動を様々な面からサポートしてくれます。

多くの転職エージェントは無料で利用することができるため、転職を有利に進めたい人は使わない選択はありません。

転職活動資金の準備

転職活動に必要な資金を準備することも必要です。

転職前の仕事を退職して転職活動を行う場合は一時的に給与がなくなってしまうため、収入がない期間を生活していけるだけの資金を準備しておく必要があります。現在の仕事と並行して行う場合でも転職活動は交通費や履歴書の購入、証明写真の撮影など思った以上に出費が発生します。

転職活動を途中で諦めないためにも、転職活動に必要な資金はしっかりと確保しておくようにしましょう。

人生は何度でもやり直せる！

今回は30代が人生をやり直したいと考える瞬間と人生をやり直す為にするべきこと、転職で新しい仕事にチャレンジするために必要なことについて紹介しました。

就職した後は多くの人が仕事に最も時間をかけているため、仕事を変えることで人生を大きく変えることができるでしょう。しかしなかには転職が上手くいかないといった人もいるでしょう。この場合は特定の企業に所属せず仕事を行うフリーランスといった働き方も存在します。フリーランスは会社という組織に苦手意識があり個人で仕事をしてみたい人にもおすすめできます。フリーランスで活躍を続けた結果、企業に好待遇でスカウトされる人も存在します。

何より転職は何回でもできますし、フリーランスが向かなければ再度就職するといった選択をすることも可能です。つまり選択に失敗しても人生は何度でもやり直しが可能です。

人生をやり直したいと思っている30代の方は、ぜひ新しい仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。